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お墓が出来上がるまで 【その2外柵工事編】

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こんにちは、工事部の公平です!
前回はお墓の基礎の部分をお話ししましたが、今回はお墓が出来上がるまでを構造的に分けた「外柵」の部分をご紹介します。
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、外柵とは墓所の境界を石材等で組み上げている部分のことで、もっと簡単にいうと“お墓を囲っている枠”の部分のことを指しています。

外柵の素材・形状

外柵に使用する素材として、十数年前はブロックや石垣造りなどが多く使用されていましたが、現在では墓石同様、花崗岩(御影石)を使用する場合がほとんどです。
外柵の一部、カロート(納骨堂)にも今では花崗岩(御影石)を使用しており、これは墓石の補強に対してもかなり重要なポイントです。
何せ花崗岩(御影石)は、耐久性が半永久的と言っても過言ではない素晴らしい素材ですからね!
また外柵のデザインもここ十数年で変化を遂げています。以前までは伝統的で悠々としたデザインの「階段型」が多く見られましたが、最近では段差がなくお墓参りがしやすい「フロアー型」というデザインが主流になっています。また、塔婆立やベンチ兼収納庫などを外柵に組み込んだ利便性を考えたデザインも増えています。

様々なデザインはこちら

外柵工事の流れ

では「外柵工事」の流れをご説明します。
先ずは、石材組上げの前に基礎に穴あけ作業を行います。
基礎と石材間(門柱、カロート石、胴石等)にステンレス製の鋼棒を装填し組み上げていくためです。組み上げていく際には、石材間に耐震ボンド(樹脂製シーリング材)を注入し接着及び目地仕上げを施します。隅角部にはステンレス製の補強金具を取り付けます。
次にカロート周りを砕石で埋戻して6mmのワイヤーメッシュを敷き込み、生コンクリートを打設のうえ、天端張石を据え付けし、屏風・塔婆立などを組み上げて、目地仕上げを施せば無事に「外柵工事」の完了です!

外柵の耐震施工

地震に強いお墓にするためには、外柵でも耐震施工を行う必要があります。耐震施工のために使用する部材には、以下のようなものがあります。

※画像をクリックで拡大します

・耐震ボンド
耐震ボンドは吸収材の役割も果たすので、地震の揺れを吸収して石材間の欠けを防ぐことができます。
耐震ボンドの耐久性はメーカー公表値で20年です。接着力に至っては一般的な11号の和型墓石(竿石、上台、中台、下台の石材部材)の部材間を耐震ボンドで接着し、竿石にクランプ(石材を挟んで引き上げる道具)を掛けると全てが引き上げられるほどです。

・ステンレス鋼棒、ステンレス製の補強金具
以前、装填する鋼棒は鉄筋を使用していましたが、現在では錆びないステンレス製を使用しています。
隅角部の補強金具に関しては、従来のL型形状の角が斜辺に進化し、地震の揺れによる圧縮や引っ張りを防ぐため、更に耐震性がアップしています。

<まとめ>

『耐久性に優れた花崗岩(御影石)×耐震性に優れた部材×「創業110年」の歴史で引継がれてきたスキル』

この3つを併せ持った当社で施工したお墓は、あの「東日本大震災」でも倒壊しませんでした。
素晴らしい素材や部材を生かすのはスキルです。日々の仕事においてもスキルアップを意識するように職人には言い聞かせている次第です!
次回はいよいよ主役登場!【その3墓石工事】です。楽しみにしていてくださいね。

-<振り返り>基礎部分について詳しくは、こちらから-

【その1基礎工事編】

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