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宮城で安心できるお墓の地震対策。その施工方法とは?

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大規模地震が多い宮城では住宅はもちろん、近年ではお墓にも一定の対策が施されるようになりました。お墓も「減災」という観点から考えられるようになったのです。
しかし、まだ確立された工法があるわけではなく、多様な工法が存在することから、石材店を選ぶ際に判断に困ることがあるようです。今回は様々な耐震工法の中から地震県宮城で安心できる工法をご紹介します。

地盤の沈下防止

一般的に大規模地震の被害というと墓石の倒壊がイメージされますが、実際には墓石が基礎から傾いてしまう被害が最も深刻となっています。このような不等沈下を防ぐ工法として『D・BOX』があり、弱地盤対策や地震対策として、墓石の傾きを防ぐことができます。粒状体の区画拘束原理を応用した地盤補強と振動低減を同時に実現するためお墓以外にも道路や住宅などにも広く用いられています。
これ以外にも支持地盤に基礎を直結させる『杭打工法』があります。地震対策で一番重要なのは最も下部にある「地盤」といえることから、細心の注意を払いたいものです。

基礎コンクリートのベタ打ち

宮城県では昔、外柵と骨堂をそれぞれ分けて土台となる基礎コンクリートを打設していました。しかし、1978年に発生した宮城県沖地震を境にすべての墓所構造物を支える基礎はベタ打ちに変遷し、今では多くの石材店が標準として施工するようになったのです。
基礎コンクリートは石材の大きな荷重がかかる重要な部位です。構造力学上十分なコンクリートの厚さを確保し、ベタ打ちすることをお勧めします。

墓石の免震施工

一昔前まで墓石の施工法としては強固に固定する「耐震施工」が主流でしたが、現在では地震力を抑制することによって倒壊や破壊を防止する「免震施工」が多くなってきました。
各部品を固定してしまうと地震振動により大きな負荷がかかり墓石に亀裂などが生じる可能性があるため、力を逃がして負荷を抑える工法が注目されているというわけです。
免震工法には金属のアンカーや弾性のある接着剤や緩衝材が使用されます。これらの構造図や模型を見て理解を深めることで、お墓に対する日常的な不安感を払拭しましょう。

<まとめ>

宮城県では1978年の宮城県沖地震に端を発し、2003年から連発した大規模地震を受け、お墓の工法も進化してきました。地盤から基礎、外柵、墓石と各部位の役割によって地震対策も異なり、立地環境にも合わせた工法を採用する必要があることから多種多様の組み合わせが存在します。そのため、大変分かりにくいものですが、大枠として「地盤の沈下防止」、「基礎のベタ打ち」、「墓石の免震施工」を理解しておくとよいでしょう。
また、免震施工には人口素材を多く使用することから10年から30年に一度、メンテナンスや交換作業の必要性が生じるケースが少なくありませんが、幾世代にもわたって手を合わせることを考えると過大な手間ではないでしょう。是非しっかりとした地震対策を講じ、安心してお墓参りをされてください。

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